床暖房について改めて考えてみました。
兵恵建設代表の兵恵慎治です。
今日は、改めて床暖房について考えてみたいと思います。
先日、あるハウスメーカーさんで床暖房を体感されたご夫婦のお話を聞きました。
お二人ともかなりの寒がりで、冷え性とのこと。足元からしっかり暖かくなる心地よさに感動され、そのままそのハウスメーカーさんでご契約を決められたそうです。
床暖房は、たしかに快適ですよね。
足元が物理的に暖かいというのは、とても分かりやすい心地よさがあります。
正直に言えば、私も
「モデルハウスにも床暖房を入れたら、お客様の反応はもっと良くなるのではないか」
「体感のインパクトで、採用やご契約につながりやすくなるのではないか」
と考えたことがあります。
ですが、改めて考えてみると、私たちが本当にご提供したいのは、一時的な感動ではなく、毎日の暮らしを通じた幸せです。
そう考えると、その答えは必ずしも床暖房ではないのではないか。
私はそんなふうに思っています。
もちろん、会社によって考え方はさまざまです。
床暖房は設置費用もかかりますし、ランニングコストもかかる設備です。
一方で、仕入れや施工の体制によって、床暖房をより上手に、より手の届きやすい形でご提案できる会社さんもあると思います。
ですから、自分の物差しだけで他社さんを測るべきではない、とも思っています。
そのうえで申し上げると、30年、40年という長い目で見れば、床暖房は設置費や更新費、光熱費も含めて、かなりの金額になっていくと思います。
では、そのお金をどこに使うのがよいのか。
私の答えは、やはり断熱です。
断熱は、一度きちんと施工すれば、基本的には入れ替えるものではありません。
そして、家そのものの性能として、ずっと効き続けてくれます。
性能の高い家は「無」に近づく、と私は感じます。
これは何も感じないという意味ではなく、暑い・寒いが気になりにくくなり、自然体で過ごせる空間に近づく、ということです。
床暖房の暖かさに感動される方が多いのは、それだけ日本の住まいがまだ冬に寒いからだと思います。
寒い家に住んでいれば、足元が暖かいだけで「これはいいな」と感じるのは自然なことです。
ですが、もし住まいそのものがしっかり高性能で、たとえば津山でUa値0.2以下くらいの性能と、十分な気密性能を備えていたらどうでしょうか。
そもそも家の中で「寒い」と感じにくくなります。
冷え性だからつらい、という状態そのものが起きない住まいに近づいていきます。
そういう状態になったうえで、なお床暖房が必要か。
そこは一度、立ち止まって考えてみてもよいのではないでしょうか。
たとえば、性能がそこそこで、床暖房によって足元だけを暖かくする。
それは分かりやすく快適ですし、体感としても伝わりやすいと思います。
ただ私は、床暖房を入れる前に、まずは家そのものの性能を高めることのほうが大切だと考えています。
床暖房にかけようと思っているご予算があるなら、まずはその分を断熱強化や気密向上に使って、住まい全体の性能を底上げする。
そのうえで、なお「それでも床暖房が欲しい」と感じられるなら、その時に検討していけばよいのではないでしょうか。
私自身、Ua値0.16前後、C値0.1の住まいに、床暖房なしで暮らしています。
冬に外がかなり冷え込む環境でも、家の中で寒さに悩むことはありません。
地域工務店として本当に考えるべきなのは、
お客様に何を感じていただけば受注につながるか、ではなく、
何がお客様の暮らしを長く幸せにするのか、ということだと思っています。
だからこそ私たちは、
「そこそこの断熱+床暖房のインパクト」ではなく、
しっかり断熱し、しっかり気密を取り、家そのものの性能で快適をつくる、
という考え方を大切にしたいと思っています。
床暖房をつけるご予算があるなら、まずは住宅性能を津山ではUa値0.2以下まで高めることをおすすめしたいです。
そのうえで、なお必要だと感じるなら、床暖房を一緒に検討していく。
それが、私たちの考えです。
断熱は、お客様を裏切りません。
派手さはないかもしれませんが、住まいの快適さと省エネ性を、長く静かに支えてくれます。
これから日本の住宅は、ますます高性能化が進んでいくと思います。
だからこそ今、設備のインパクトだけでなく、家そのものの性能にお金をかけることが、将来にわたって価値のある選択になると思っています。
この記事を書いた人
社員一丸となり心を込めて仕上げた住宅を、自信を持ってお渡しします。何でもアドバイスいたしますのでお気軽にご相談ください。お客さまのご要望に柔軟に対応し、より喜んでいただけるように頑張ります。