家の断熱性を示す「UA値」について
UA値って何?
UA値とは、「外皮平均熱貫流率」と言って、断熱性能を数値で示したものです。
UA値が大きければ大きいほど、断熱性が低く(外に熱が逃げている)
UA値が小さければ小さいほど、断熱性が高い(外に熱が逃げていない)
という意味です。
最近家づくりにおいて「高断熱」という言葉を見ることも多くなってきました。ただ「高断熱」とうたっていても、数値で見てみると意外とそうではないかもしれません。
岡山県北地域において、UA値がいくつであれば断熱性が高い家だと言えるのか?
今回は、高断熱住宅の家づくりにおいて知っておきたい「UA値」についてご紹介します。
UA値の計算方法
UA値を求めるには、「外皮平均熱貫流率(UA値)=各部位の熱損失量の合計÷延べ外皮面積」という計算式で求めます。
ここでいう「外皮」とは家の外側のことで、壁や屋根、床、窓などを指します。建物の室内から逃げる熱量は、壁や屋根など場所によって違うので、それぞれの場所から外に逃げていく熱量を外皮面積で割って求めます。
UA値の単位は、【W/m2・K】と表します。
W = 逃げる熱量のこと
m2= 外皮面積
K = 室内外の温度差
UA値は、設計の段階から求められる数値です。どの断熱材・どの建材を使えば、どのくらいの熱損失かわかるため、建物完成後に判明するのではなく、設計時に算出することができます。
では、このUA値はいくつであれば断熱性が高い家だと言えるのでしょうか?
推奨されているUA値
2025年に国が定める省エネ基準として、5地域においてはUA値0.87以下(等級4)が義務化することが決まりました。ですが行政側が義務化できるのは最低賃金に似たようなもので「最低限度」であり、その基準では断熱性能は充分ではないと、弊社は考えています。
UA値 | 断熱等性能等級 | 相当する基準 | 最低室温の目安 | |
0.87 | 等級4 | H28省エネ基準 | おおむね8℃を下回らない | 2025年義務化 |
0.60 | 等級5 | ZEH | おおむね10℃を下回らない | |
0.34 | 等級6 | HEAT20 G2 | おおむね13℃を下回らない | 2022年10月新設 |
0.26 | 等級7 | HEAT20 G2.5 | おおむね15℃を下回らない | 2022年10月新設 |
兵恵建設の新築物件は、HEAT20が推奨するG2グレードの数値を標準仕様としています。岡山県北は地域4・5にあたるので「UA値0.34」という数値になります。
UA値0.34、外皮面積252.67m2(7×8総2階・約28坪)外気温0℃の時に室温が20℃の家を想定し、計算式に当てはめてみます。
「0.34W/m2K×252.67m2×20K=1718.156W」
つまり、1718.156Wの熱量を確保できれば、外気温が0℃でも室内は20℃に保つことができます。
この熱量は6畳用のエアコンでまかなえる熱量です。少しの電気の力だけで、暑い夏も寒い冬も快適な室温を保つことができるのです。
これまで「UA値」という指標を耳にしたことはあっても、何だか難しくてよくわからない…という方も多かったと思います。シンプルに考えれば「UA値が低い家=高断熱な家」ということ。
兵恵建設では、HEAT20が推奨するG2~G3のUA値を目指した家づくりを推奨しています。もちろん新築だけでなく既存住宅の断熱向上リノベーションも承っていますので、ぜひご相談ください。
この記事を書いた人
社員一丸となり心を込めて仕上げた住宅を、自信を持ってお渡しします。何でもアドバイスいたしますのでお気軽にご相談ください。お客さまのご要望に柔軟に対応し、より喜んでいただけるように頑張ります。